ギレーヌ・デドルディア|無職転生 ~異世界行ったら本気だす~
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ギレーヌ・デドルディアギレーヌ・デドルディア
獣族出身の剣王で、かつては冒険者として活動。エリス・ボレアス・グレイラットの護衛兼剣術指南役を務める。
ギレーヌ・デドルディアは『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』に登場する獣族の女性剣士で、攻撃的な剣術で知られる剣神流の達人。剣王の位にあり、アスラ王国の貴族の娘で、扱いの難しい少女として知られるエリス・ボレアス・グレイラットの護衛兼剣術指南役を務める。ボレアス家に仕える以前は、パウロ・グレイラットも所属していた冒険者パーティー「黒狼の牙」の一員として旅をしていた。
鍛え抜かれた体格、並外れた速度、必殺技「光の太刀」を使いこなす腕前を備える一方、日常生活では剣の強さだけでは解決できない弱点を抱えている。ルーデウス・グレイラットがエリスの家庭教師としてやって来ると、ギレーヌも彼の生徒になり、それまで身につけていなかった読み書きや計算、魔術の習得に励む。窮乏していた自分を救ってくれたボレアス家とエリスへの強い忠義こそ、戦場では敵に臆することなく立ち向かえても、世間の複雑な事情には不器用な彼女を理解するうえで欠かせない。
経歴
ドルディア族の村から剣の聖地へ
ギレーヌは大森林を故郷とする獣族、ドルディア族のデドルディア家に生まれた。幼い頃から気性が激しく、暴力沙汰が絶えなかった。兄のギュエスを含む同族の者たちとたびたび衝突し、家族が求める規律ある暮らしにもなじめなかった。こうした振る舞いによって、やがて村を離れ、故郷から遠く離れた場所で生きることになる。
その並外れた身体能力に目を留めたのが剣士ガル・ファリオンだった。彼は、ギレーヌの荒々しさも適切な鍛錬によって力に変えられると見抜いた。ギレーヌは剣の聖地でガルに師事し、剣神流の腕を磨く。学問や日常の習慣には苦労しながらも、ついには剣王の位を得て、一流の女性剣士として名を確立した。
「黒狼の牙」での冒険者時代
剣術の修行を終えたギレーヌは、長年にわたり冒険者として各地を旅した。彼女が加わった冒険者パーティー「黒狼の牙」には、パウロ・グレイラット、ゼニス・グレイラット、エリナリーゼ・ドラゴンロード、タルハンド、ギース・ヌーカディアらが所属していた。仲間たちは才能も性格もそれぞれ異なり、ギレーヌは共に冒険するなかで自分にはない強みを持つ人々と接した。危険な場面ではその剣技を頼りにされる一方、戦い以外のことでは仲間の助けを借りることができた。
パーティーの解散後、暮らしは一変して苦しくなった。強敵と戦って身を守ることはできても、文字を十分に読めず、金銭管理も苦手だったため、悪意ある人々につけ込まれた。何度もだまされて財産を失い、ついには飢えと疲労で衰弱しきってしまう。圧倒的な戦闘能力も、気づかぬうちに利用されることまでは防げなかった。
ボレアス家で見つけた居場所
飢えと疲労で追い詰められていたギレーヌの運命を変えたのは、サウロス・ボレアス・グレイラットと孫娘のエリスとの出会いだった。ボレアス家は彼女に食事と住まいを与え、ギレーヌはその恩返しとしてエリスに剣術を教えることを引き受ける。その後、ロアのボレアス家で護衛と指南役を務めるようになった。安定した仕事に就くとともに、自分の命を救ってくれた若い令嬢を守るという、彼女にもよく理解できる役目を得た。
当時のエリスは短気で乱暴なうえ、普通の勉強にも強く反発する少女として知られていた。ギレーヌは彼女を剣の弟子として受け入れ、天性の素質を見抜き、厳しい身体鍛錬を通してその力を伸ばそうとした。手を焼くことはあっても、エリスはギレーヌの強さを尊敬し、指導には応じた。二人の結びつきは、次第に雇い主と使用人という関係以上のものになっていった。
ルーデウス、ロアへ
パウロ・グレイラットが息子ルーデウスをエリスの家庭教師として働かせる手配をすると、ギレーヌが少年をロアまで連れていった。ルーデウスはすぐに、エリスが並外れて扱いにくい生徒だと知る。狂言誘拐で協力を取り付けようとした計画は、本物の犯罪者が介入したことで危険な事態に発展する。最後はギレーヌが誘拐犯からエリスとルーデウスを救い、剣王の名にふさわしい、恐るべき精密さを備えた剣技を見せた。
ルーデウスが家庭教師として雇われたことで、風変わりな相互学習が始まる。ギレーヌが彼に剣術を教える一方、ルーデウスはギレーヌとエリスに読み書きや計算などの学科と初歩的な魔術を教えた。ギレーヌは授業に真剣に取り組み、冒険者仲間と別れた後に苦労の原因となった弱点を克服しようと努める。尊敬する剣の師匠が自分と並んで座り、同じ年若い教師から学ぶ姿は、エリス自身の勉強にも良い影響を与えた。
この頃のギレーヌは、厳しい戦闘訓練と護衛の務めを両立させていた。ボレアス家、とりわけエリスのそばで過ごし、二人の教師のもとで成長する少女の姿を誇りに思っていた。放浪の暮らしと不安定な懐事情を経験してきた彼女にとって、ロアでの年月は、自分の腕を認め、身を守る力を信頼してくれる人々に囲まれた、比較的安定した時期だった。
性格と行動原理
ギレーヌは率直な物言いを好み、直接的に行動し、力と力のぶつかり合いにも自信を持つ。遠回しな説明で本音を隠すことはめったにない。力に頼る傾向は、同族の者たちと何度もけんかをした幼い頃に特に強かった。大人になってからは長年の剣の修行を通じて、その攻撃性を目的あるものへと制御できるようになったが、複雑な話し合いよりも実際に動くほうが性に合っている。
正式な教育を十分に受けていないことは、学ぶ能力がないという意味ではない。しかし彼女にとっては現実的な弱点であり、文字を読んだり計算したりすることが苦手だったために、金銭や生活の自立を失ったこともある。ルーデウスに教わる際には、自分よりはるかに年下の子供が、自分の知らないことを知っていると素直に認める。剣士としての実績を盾に学問の未熟さを隠そうとはせず、エリスと肩を並べて学ぶ。
恩義はギレーヌの行動を強く左右する。飢え死に寸前だった彼女を助けてくれたサウロスとエリスに報いるため、ボレアス家への務めを真摯に果たそうとする。特にエリスが危険にさらされたときには、その庇護心が際立つ。襲撃者には命を奪うほどの力を行使する覚悟がある一方、普段は多くの時間を少女の鍛錬と成長のために費やす。
威圧感のある外見とは裏腹に、ギレーヌには不器用で無防備な一面もある。誰もが簡単だと思う日常の事柄には戸惑うことがあっても、自分の剣術を疑うことはほとんどない。日本語版で声を担当する豊口めぐみも、この圧倒的な強さと意外な純真さの同居について語っている。
外見
ギレーヌは長身で褐色の肌を持ち、筋肉がたくましく発達した獣族の女性。長く荒々しい灰色の髪の間から猫に似た耳が突き出し、同じく獣の尻尾も備えている。際立った筋肉の輪郭と全身の数多い傷痕が、長年の鍛錬と実戦経験を物語る。
普段は右目に黒い眼帯を着け、その下に魔力を感知できる魔力眼を隠している。短いトップスとズボン、濃い色の毛皮で縁取られた上着を身に着け、筋肉質な上半身の多くを露出している。腰には剣を帯び、戦闘中の自由な動きを重視する彼女らしい姿をしている。
基本情報
- 種族
- 獣族
- 民族
- ドルディア族
- 家系
- デドルディア家
- 故郷
- 大森林
- 剣術の流派
- 剣神流
- 剣術の位
- 剣王
- 当初の職業
- 護衛兼剣術指南役
- かつて所属した冒険者パーティー
- 黒狼の牙
- 主な武器
- 平宗(ひらむね)
- 日本語版声優
- 豊口めぐみ
能力
剣神流の熟達
ギレーヌは速度、積極的な踏み込み、決定的な攻撃を重視する剣神流において、剣王の位に到達している。その卓越した技量により、武装した敵を極めて正確な剣技で倒し、他者に高度な技を教えることができる。
制約: 攻撃に特化した流派を極めていても、専用の対抗技や不利な立ち位置、攻撃を開始させない相手の技などによる危険までなくなるわけではない。
光の太刀
ギレーヌは、剣神流を代表する超高速の攻撃技「光の太刀」(長剣の光の太刀とも呼ばれる)を使える。並外れた加速と精密な剣技を組み合わせ、多くの敵が反応する前に破壊的な一撃を放つ。
制約: 足場を崩す、斬撃の出だしを妨げる、正しく技を出せない位置を取るといった間接的な方法で対抗できる。どのような状況でも必ず命中する技ではない。
魔力を見通す魔力眼
ギレーヌの右目には、眼帯で隠された「魔力眼」がある。魔力そのものやその動きを感知し、普通の視覚では得られない情報を捉えることができる。
制約: 魔力を感知する能力であり、未来を見通すことはできない。相手が何を考えているかまで無制限に分かるわけでもない。
筋力と速度
鍛え抜かれた肉体と長年の鍛錬により、ギレーヌは並外れた力、加速力、反射神経を備える。こうした資質は、剣神流の直接的な攻撃と組み合わせたときに特に威力を発揮する。
獣族特有の鋭い感覚
獣族の血を引くギレーヌは聴覚と嗅覚が鋭い。そのため周囲の動きや近くの脅威を察知し、護衛中も警戒を保つことができる。
初級火魔術
ルーデウスの指導で、ギレーヌは初級の火魔術を習得する。学問を学んだ経験がほとんどなくても、剣術以外の技能を身につけられることを示している。
制約: 初級魔術の腕前は、剣術の実力に比べるとはるかに未熟である。
剣術の指導
ギレーヌは剣の扱い方、戦闘の基礎、剣神流の攻撃原理を教える。その指導はエリスの初期の成長を支え、ルーデウスの武術の鍛錬にも貢献している。
人間関係
エリス・ボレアス・グレイラット
弟子であり護衛対象
エリスはギレーヌが剣を教え、守る若い貴族の娘。二人の関係はボレアス家がギレーヌを救ったことから始まり、長年の剣術修行、日々の交流、互いへの信頼を通じて深まっていく。
ルーデウス・グレイラット
学問の教師であり剣術の弟子
ルーデウスはギレーヌから剣術を学び、代わりに彼女へ読み書きや計算、初級魔術を教える。はるかに年下ながら、根気強さと知識によってギレーヌの尊敬を得る。
ガル・ファリオン
剣術の師匠
ガルはギレーヌの才能を見出し、剣神流を教えた。その指導により、ギレーヌは剣王にまで上り詰める。
サウロス・ボレアス・グレイラット
恩人であり雇い主
困窮していたギレーヌを救い、屋敷に仕事と居場所を与えた人物。彼女は長く続く感謝と忠誠でその恩に報いる。
フィリップ・ボレアス・グレイラット
雇い主であり護衛対象の父親
フィリップはエリスの父で、ギレーヌを雇う一族の一員。彼女の仕事には、フィリップの娘を守ることも含まれる。
パウロ・グレイラット
かつての冒険仲間
パーティー解散以前、パウロとギレーヌはともに「黒狼の牙」に所属していた。この縁が、パウロの息子ルーデウスをボレアス家に迎えるきっかけとなる。
ギュエス・デドルディア
兄
ギュエスはギレーヌの兄で、ドルディア族の戦士長。幼少期のギレーヌの乱暴な行動や村を離れた経緯により、二人の関係は難しいものとなっていた。
リニア・デドルディア
姪
リニアはギュエスの娘で、ギレーヌの姪。ドルディア族の有力なデドルディア家に属している。
豆知識
ギレーヌの剣は「平宗(ひらむね)」という名を持ち、ガル・ファリオンのもとでの修行とも結びついている。
平宗は単なるありふれた剣ではなく、ギレーヌの正式な装備として知られる一振り。彼女の戦い方を象徴し、作品の剣術設定にも位置づけられた武器である。
アニメ第1期の公式サウンドトラックには「ギレーヌの誘導」と「ギレーヌと二人きり」という曲が収録されている。
どちらの曲名にもギレーヌの名前が含まれており、アニメ制作で彼女の場面に固有の音楽が用いられたことを示している。
ギレーヌの日本語版声優である豊口めぐみは、恐ろしげな外見の裏にある意外な純真さについて具体的に語っている。
その言葉は、戦闘中の揺るぎない自信と普段の不器用さを併せ持つギレーヌを、演技の面から理解する手がかりになる。
よくある質問
『無職転生』のギレーヌ・デドルディアとは?
ギレーヌ・デドルディアは獣族の剣王で、かつては「黒狼の牙」の一員だった。ボレアス・グレイラット家に仕え、エリスの護衛と剣術指南を務めている。
ギレーヌ・デドルディアはどれほど強い?
ギレーヌは剣神流の剣王で、極めて高速な「光の太刀」を使い、優れた腕力、速度、実戦経験を備えている。非常に強い女性剣士だが、剣王であって剣神そのものではない。
ギレーヌが眼帯をしている理由は?
右目に魔力を感知できる「魔力眼」があり、普段は眼帯で隠している。特殊な視覚が必要なときは、その眼帯を外せる。
ギレーヌの剣術の師匠は誰?
剣神ガル・ファリオンに師事した。剣の聖地で腕を磨き、剣王の位を得た。
ギレーヌがルーデウスを尊敬するのはなぜ?
ルーデウスは読み書きや計算、初歩の魔術など、彼女が苦手としてきたことを教えてくれる。ギレーヌは学びを助けてくれる彼に感謝し、そのお返しに剣術を教えている。
ギレーヌとリニア・デドルディアは親戚?
はい。リニアはギレーヌの姪で、ギレーヌの兄ギュエスの娘である。
ギレーヌの日本語版声優は誰?
アニメ『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』でギレーヌを演じるのは豊口めぐみ。
ここから先は物語の重大なネタバレを含みます。
フィットア領転移事件
フィットア領を襲った大規模な転移災害によって、ギレーヌのボレアス家での暮らしは突然終わる。ルーデウスやエリスとは離れ離れになり、中央大陸の紛争地帯へ転移させられた。守るべき人々の安否も分からないまま、遠い異郷に取り残されることになった。
危険なエジンの森に突如現れた彼女は、建国されたばかりのマルキエン傭兵国の傭兵たちと出会う。ギレーヌは兵士たちの生存を助け、祖国を脅かす近隣勢力との必死の戦いに関わるようになった。その介入は、目覚ましい戦況の逆転に貢献する。本人の知らないところで、この活躍はやがて「森の女神レイン」と呼ばれる謎の戦士の伝説へと姿を変えていく。
ギレーヌはようやくフィットアへ向かうものの、道中で悲惨な事実を知る。フィリップとヒルダ・ボレアス・グレイラットも紛争地帯に転移させられ、殺されていたのだ。ギレーヌは二人の遺体を見つけて埋葬し、殺害した者たちを討つ。しかし、どれほど強くてもエリスの両親を救うには間に合わなかった。
荒廃したフィットアに戻ったギレーヌは、復興の手助けをしながらエリスとルーデウスの知らせを待つ。二人が魔大陸からの長旅を経て帰還し、ようやく生存を確認できたものの、再会にはエリスの家族をめぐる悲報が影を落とした。フィリップとヒルダは死亡し、サウロスは災害の政治的責任を負わされて処刑されていた。かつて自分を受け入れた屋敷が失われた現実と、ギレーヌは向き合うことになる。
エリスとともに剣の聖地へ戻る
フィットアへの帰還後、エリスは、特に龍神オルステッドの圧倒的な実力を目の当たりにしたことから、今よりはるかに強くなる必要があると決意する。ルーデウスのもとを離れ、ギレーヌを伴って剣の聖地へ旅立った。そこはギレーヌ自身が修行し、剣王になった場所でもあった。
剣の聖地でエリスはガル・ファリオンの弟子となる。目標は単に剣技を磨くことではなく、剣神流だけでは測れない力を持つ敵に備えることだった。ギレーヌも引き続き修行に関わり、成長を見守りながら、ガルのやり方では足りないと思えば疑問を投げかけた。やがてガルの指導には北神流など、別の剣術流派の教えも取り入れられる。
その年月の中でギレーヌは、才能はあっても衝動的だった少女が、着実に腕を上げた剣士へと成長する姿を見る。以前と変わらずエリスを守ろうとする一方で、鍛錬を積んだエリスは守られるだけの存在から、経験豊かな戦士たちと肩を並べて戦える存在へと変わっていった。
ルーデウスとの再会、そして復讐の決意
ルーデウスがオルステッドとの対決に向けて動き出すと、危険を知らされたエリスはギレーヌとともに剣の聖地を出る。しかし到着したときには、ルーデウスはすでに龍神との戦いへ向かっていた。エリスは急いで戦場に駆けつけ、ルーデウスを助けるために介入する。対決が終わりに近づく頃、ギレーヌは重傷を負ったルーデウスの手当てを手伝う。
戦いの後、ルーデウスとエリスは和解し、結婚を決める。ギレーヌは、長年果たしてきたエリスの護衛という務めはほぼ終わったと考えた。エリスがもう護衛に頼る必要がなくなったことで、今度はサウロスの処刑に目を向け、その責任者を追う意志を明かす。
ルーデウスは、ギレーヌ一人で強大なアスラの政治勢力に挑ませる代わりに、より現実的な道を提案する。王位を争うアリエル・アネモイ・アスラ王女に協力すれば、共通の敵となる人物たちと対峙できる。この協力関係は、より大きな政治的・軍事的な戦いに力を貸しながら、ギレーヌが復讐を進める道を開くものだった。
アスラ王国の王位争い
ギレーヌはアスラ王国の王位を目指すアリエルの陣営に加わる。王位争いの中で、アリエルの政敵に雇われた兵士や腕利きの剣士たちと対峙することになった。その中には、型破りな戦術をためらわず、ギレーヌのように正面から攻める剣士には特に危険な北神流の使い手もいた。
待ち伏せを受けた際、ギレーヌは北王ウィ・ターと戦う。磨き上げた鎧が日光を彼女の目に反射させ、思うように攻撃を出せなくなった。ルーデウスが魔術でこの戦法を無効化すると、ギレーヌは攻勢に出られるようになる。この一戦は、熟練の相手であれば周囲の条件を利用し、剣王の力さえ妨げられることを示した。
水神レイダ・リィアがダリウス・シルバ・ガニウスを守るために介入し、王位継承争いは再び危機を迎える。彼女の剣技は有効範囲内のすべての者を脅かし、ギレーヌ、エリス、ルーデウス、アリエルの味方たちを自由に動けなくした。そこへオルステッドが現れてレイダを殺し、差し迫った危機を終わらせる。これにより一行は、ダリウスと残る護衛を追えるようになった。
ダリウスは北帝オーベール・コルベットの助けを借りて逃亡を図る。ギレーヌ、エリス、ルーデウスが追うが、オーベールは容易に倒せない相手だった。隠し武器と相手を惑わす動きによって、ルーデウスとエリスは重傷を負う。ギレーヌもオーベールに傷を負わせたが、彼は距離と攻撃のタイミングを巧みに操り、当初は決定的な敗北を免れていた。
やがてルーデウスが爆発を伴う「岩砲弾」でオーベールの体勢を崩す。エリスはその隙を逃さず「光の太刀」を放ち、残されていた防御を大きく崩した。続いてギレーヌが寸分の狂いもない「光の太刀」を繰り出し、致命の一撃を与える。かつての師匠とその弟子は力を合わせ、ついに北帝を打ち破った。
オーベールが死に、ダリウスは無防備となる。ギレーヌは大臣に歩み寄り、剣で処刑する。サウロスの死を知って以来追い求めてきた復讐が、ここに果たされた。政争は、恩人を破滅へ追いやった有力者と直接対決する機会を彼女に与えたのである。
アスラ王国での新たな任務
アリエルが王位を確保すると、ギレーヌは王族の護衛としてアスラ王国にとどまる。その役目はもはやエリス個人やボレアス家の運命だけに結びついたものではない。過去の護衛任務や冒険で培った経験を生かし、新女王と宮廷を守り続けることになる。
ギレーヌとエリスがそれぞれの道を歩み始める前に、二人は最後の稽古で剣を交える。ロアでギレーヌが教え始めた頃とは比べものにならないほど、エリスの実力は伸びていた。この手合わせによって正式な師弟関係には一区切りがつくが、長年育んできた尊敬や親愛の情が消えるわけではない。
最後の戦いと、かつての冒険仲間
その後ギレーヌは、ギース・ヌーカディアが集めた勢力との最終決戦で再び戦場に立つ。ビヘイリル王国では、エリスやルイジェルド・スペルディアをはじめとするルーデウスの仲間たちと共闘した。強敵が入り乱れる戦いでも、彼女の豊富な経験は力となる。
この戦いは、かつて「黒狼の牙」で仲間だったギースの最期とも向き合わせる。敗北して致命傷を負ったギースは、旧知の人々数人と話をする。ギレーヌも前に進み出て、亡き仲間パウロのことに触れながら短い別れの言葉を交わした。ギースがルーデウスと敵対していたとしても、その死は、ギレーヌの人生の大切な時期をともに過ごした仲間を失うことに変わりはなかった。
ギレーヌは戦いを生き延びる。決着後はルーデウスの家に住み続けるのではなく、ほかの王家の騎士たちとともにアスラへ戻る支度をする。本編における彼女の物語は、生き延びたギレーヌが、グレイラット家と縁を結ぶきっかけとなった冒険とは別の責務も引き続き担う姿で締めくくられる。
「王の猟犬」とギレーヌの帰郷
その後のアスラ王家に仕えるギレーヌは、「アスラ七騎士」の一人に数えられる。称号は「王の猟犬」で、攻撃を担う一団に属している。アリエル女王のもとでの地位は、かつて金銭の管理もままならず、パーティーの庇護なしには暮らしていけなかった放浪の冒険者時代からの大きな変化を示している。
ギレーヌを主人公にした物語は、書籍版『無職転生 ~蛇足編~』第1巻にも収録されている。新たに書き下ろされた短編「かつて狂犬と呼ばれた女」は、長らく離れていた故郷の村へ戻る彼女を描く。新たな剣術の試練ではなく、ドルディア族の中で抱えていた難しい過去と再び向き合う物語だ。
帰郷したギレーヌは兄ギュエスと再会する。ギュエスの記憶には、幼少期のギレーヌが村に及ぼした危険が、今も苦々しく残っていた。しかし彼女は、今や剣王として認められた王家の護衛である。帰郷は兄妹が過去と向き合い、別れてからどれほど変わったかを確かめる機会となった。
ギレーヌの物語は、サウロスの仇を討つところで終わるわけではない。本編を生き抜き、アスラでの任務を続け、書籍化された続編では生まれ故郷へ帰る。剣士としての生き方は依然として彼女の中心にあるが、後の物語では、その道へ進んだことで離れることになった家族や共同体との関係にも光が当てられる。
物語の補足情報
原作ライトノベル第2巻の番外編「森の女神」では、フィットアの転移災害後のギレーヌの行動が、やがてマルキエン傭兵国の守護神レインの伝説につながる。彼女自身はそのきっかけが自分だとは知らず、伝説は戦いの後も長く語り継がれる。
故郷へ帰ろうとした際の軍事的な出来事が、他国の民間伝承の一部になった。ギレーヌは、直接知る人々を超えた思いがけない足跡を残している。
書籍版『無職転生 ~蛇足編~』第1巻には、ギレーヌが故郷の村に帰る姿を描く書き下ろし「かつて狂犬と呼ばれた女」が収録されている。
この物語は書籍化された後日談で追加されたもので、先行するWeb連載版の相当部分よりもさらに詳しくギレーヌを描いている。
ネタバレを含む質問
ギレーヌ・デドルディアは『無職転生』で死亡する?
いいえ。ギレーヌはアスラ王国の王位継承争いもビヘイリル王国での最終決戦も生き延びる。書籍版『無職転生 ~蛇足編~』にも登場し、ドルディア族の村への帰郷を描く物語がある。
フィットアの災害でギレーヌはどこへ転移した?
中央大陸の紛争地帯へ転移した。ライトノベル第2巻の番外編「森の女神」では、フィットアへ戻る前にマルキエン傭兵国の兵士たちと関わった出来事が描かれる。
ギレーヌはエリスとの再会後、どうした?
ボレアス家が滅びたことを知り、エリスに同行して剣の聖地へ向かった。エリスがガル・ファリオンに師事する間も、ギレーヌは彼女を見守り、強敵に備える修行を支えた。
ギレーヌがアリエル王女に協力したのはなぜ?
サウロス・ボレアス・グレイラットの処刑に責任のある者たちへの復讐を望んでいたから。アリエルを支えることは、王女の陣営で経験豊かな戦力となりながら、政敵と対決する機会でもあった。
『無職転生』でオーベール・コルベットを倒したのは誰?
ギレーヌが「光の太刀」で致命の一撃を与えた。エリスとルーデウスも攻撃の隙を作っており、オーベールの敗北はギレーヌ一人ではなく三人の連携によるものだった。
ギレーヌはサウロス・ボレアス・グレイラットの仇を討つ?
はい。アスラ王国の王位継承争いの中で、ギレーヌはエリス、ルーデウスとともに護衛のオーベール・コルベットを倒し、ダリウス・シルバ・ガニウスを自ら処刑した。ダリウスはサウロスの処刑につながる政治工作に関与していた。
エリスはギレーヌより強くなる?
エリスは剣の聖地で年月をかけて修行し、一流の女性剣士へと成長する。後にギレーヌと最後の稽古を交わしたことで、正式な師弟関係は一区切りとなる。ただし、両者の腕前を、どんな状況でも一方が必ず他方に勝つという単純な結論に置き換えるべきではない。
アリエルが女王になった後、ギレーヌはどうなる?
アスラ王家に仕え続け、「王の猟犬」の称号を持つ「アスラ七騎士」の一人となる。その後、ビヘイリルでの戦いに参加して生還し、アスラへ戻る。
ギレーヌはドルディア族の村に帰る?
はい。書籍版『無職転生 ~蛇足編~』第1巻には、ギレーヌが生まれ故郷の村に帰る書き下ろしの物語が収録されている。そこで家族との難しい過去や、かつて離れた共同体との関係が改めて描かれる。
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ギレーヌ・デドルディアの画像・イラスト
『無職転生』のギレーヌ・デドルディアのイラストを紹介。剣神流を極めた凄腕の女性剣士で、エリスの剣術の師匠でもある。























